私の父は、時間の約束や、お互いに言い交わした約束を守らないとか、金銭の支払いが悪いとか、そういう生き方していたから、結局失敗していったわけです。私は、父の人生を見ていて、「父ちゃんの悪いところは約束を破るところだ。」とわかりました。だから私は約束を守る人間になろうと思って努力しました。そうしたら社会に出ても信用されて、成功させて下さるのです。周りの方が安心して、ついてきて下さるのです。

嘘をつかないというのは信用です。これがやっぱり経営の基本ではないですか。人間の生きていく基本です。ですが、最近は嘘をつかれる方が多いようです。「行きます」、と言っておいて、「用事ができたので行かない」とこう言われる方がよくおられます。こういう態度は、失敗者の要因です。こういう方は、人から信用されないのです。

生きる為にお金は必要な道具です。でも生きる目的ではないのです。だから私は事業家をしていた時でも、お金の為に事業はしていませんでした。いかにしたら社員さんが幸せになれるか、いかにすればお客様が満足してくださるか、と他の方の為に経営したわけですから、成功させて頂けたのです。

日本人はアジア民族の集結で誕生した民族ですから、最初に誕生した頃は最高の民族だったのです。その素晴らしかった日本人に、だんだんと心が汚れ汚い人が増えてきたのです。「全てがお金」という人が増えてきたのです。