大先生御講話集

2018年(平成30年)6月17日 ベストグループ九州見聞会

無限の可能性に挑戦するということが、私の人生でした。「できる」と思うのもあなた、「できない」と思うのもあなたです。私は無限の可能性への挑戦をすることを、三十代で決意しました。「できない」という方がおられますが、やって駄目だったならば、また挑戦すれば良いのです。私は「できない」と思ったことは一度もありません。

あなた方はなぜ、自分で不可能だと思うのですか。不可能だと思ったら、自分の能力を限定してしまうではないですか。私は、自分の人生をつまらない人生で終わらせたくありません。「不可能」と思うあなた方と、「可能」と思う私とでは、天と地の差があるのです。「できる」と思うのも、「できない」と思うのも自分なのです。

私は事業をさせて頂いた時も、「できない」とは思いませんでした。「私には力がないから、皆さんのお力をお借りしよう」と思いました。「皆さんのお力をお借りするに相応しい人間になるしかない」と思い、努力しました。人間的に魅力がなかったら、誰も力を貸して下さいません。では、魅力のある人間とはどのような人間なのでしょうか。

こうやって私は自己追求をしていくのです。では、お金はあるかないかというと、正直に言って、私はお金持ちです。しかし、お金があっても、そんなことは大したことではありません。私は事業家時代に会社が潰れかけて、たくさんのお金を無くしました。人生はお金が全てではないということを経験しました。

あなた方はお金さえも手に入らないとしたら、それは能力を出していないからでしょう。しかし、お金持ちになることが能力ではありません。しかし、もしも素晴らしい人間になって、役に立つ人間になれば、必要ならばお金を手に入れさせて下さるかも知れません。

私は三十五歳の頃には、たくさんお給料を頂きました。しかし、お金を持っても使い道がないのです。お金持ちになっても何も満足しませんでした。お金を使ってみたいと思い、物をたくさん買ってみたことがあります。高級車、高級時計やタイピン、背広などをたくさん買いました。しかしお金を使っても、使っても、心は何も満足しませんでした。つまり、人間は物質を得ても満足しないように創られているのです。

では、心の満足とは何なのでしょうか。社会や人類の役に立つことをすると、内面から満足が来るのです。だから、私の一番の満足は、皆さんのためにお役に立つ努力をさせて頂いている時です。この時が一番幸せなのです。育ての母は「あぶく銭は無くなるで」と言いました。私も四十一歳から四十三歳で、貯めた会社のお金を全部無くしました。お金を貯めていても無くなることを経験しました。

しかしお金を良いことに使えば、社会のために役に立ちます。当時の失敗を経験したことで、お預かりしたお金を人類や社会のために使わせて頂くようになりました。皆様のためにお金を使うことは、とても幸せです。なぜなら、皆様が喜ぶことにお金を使わせて頂いているからです。経営者がお金を良いことに使えば、社会の役に立つのです。皆様のために使うお金が「生き金」なのです。

そうすると、皆様が喜んで下さって、また支えて下さるのです。しかし小さな考えの人間は、僅かなお金さえも手に入らないのです。それは、自分の考えを入れて、あなたの能力を封じ込めているからです。私は三十代の頃、心理学の勉強をして、自己啓発の会社を作らせて頂きました。講師の資格を取って、七年間で六万人の方の教育のお手伝いをさせて頂きました。

自己啓発は、一時的には黒い心(鈍性(どんせい))を赤い心(激(げき)性(せい))に変えることができます。しかし、赤い心と黒い心は表裏一体です。赤い心の人間になっても、世の中はネガティブの方が多いから、その方々と付き合うと、また黒い心に落ちるのです。だったら、永遠に素晴らしい人間で終わりたいと思いませんか。私は会社が潰れかけて立ち直らせて頂く時、真の幸せを手に入れたいと思ったのです。

今はどんなに仕事が上手くいっても、必ず潰れていきます。今は体が健康でも、病気になる可能性もあります。生きていれば色々なことがあります。昔の方は「人生はスゴロクのようなもの」と仰いました。スゴロクと同じで、人生は何があるか分かりません。落ち込んだり、痛い目に遭ったり、戻ってみたり、進んでみたり、今から何が起こるか分かりません。

人生は色々なことがあるならば、何が起こっても揺れない人間になりたいと思うようになりました。私は四十三歳から真の幸せを探し求めましたが、日本には真の教えはありませんでした。真の教えはインドにありました。インドへ行って五年目にベストグループを創らされました。

これからベストグループの目的を紹介させて頂きます。
「日本が精神的、物質的に調和のとれた平和な国になるためには、日本を構成している一人一人の霊性変革、社会変革、個人変革が必要となります。その変革のために、ベストは二つの基本原則を持ち、十三の正しい生き方と十三の決意を実行しています。私たち一人一人がベストの指針に基づいた正しい生き方をさせていただくことにより、日本が道徳に満ちた国になることと命を大切にする国になることにより、真理の国になることを心から願い、お手伝いをさせていただくことが、ベストが創られた目的です(使命)。」これは、私が内面から突然、書かされた文章です。衣川(大先生)が作ったものではなく、インドの愛する偉大なる御(お)方(かた)から、直接頂いた使命です。

心が貧しい方は物質的に豊かになれません。精神的に豊かだからこそ、物質的にも豊かになるのです。心の貧しい方が物質的に豊かになったとしたら、社会は潰れてしまうと思います。心が豊かな方が増えれば、物質的にも豊かになるのは当たり前だと思います。私はどんなに苦しいことがあっても、ネガティブな心になったことは、ほとんどないのです。二歳半で生みの母から置いていかれた時も、泣いたことがないのです。

初めて泣いたのは、中学生の時に喧嘩をして負けて、悔し泣きをしたのです。それで「もう二度と喧嘩をしない」と決めたのです。父と母は、子供の前ではお金のことで喧嘩を一切しませんでした。私と二人の弟で牛乳配達、新聞配達をして、六人家族が成り立っていたのです。私は喜んで新聞配達をさせて頂きました。

大学も新聞配達をして卒業させて頂きました。でも、私は何も恥じませんでした。だから私は、誰よりもお金の尊さを知っているのです。
そんなに貧しい家庭で育っても、心はそんなに汚れませんでした。八畳の間で六人が寝ていたのです。四世帯の共同の風呂やトイレがありました。どんなに貧しくても心が歪まなかったとしたら、育ての母が、道徳と命、そして人間性の大切さを徹底して教えてくれたお陰です。

霊性変革とは、目に見えない命や見えない存在を信じることです。あなた方は、命があるから生きているのではないのですか。それなのに、命の存在を信じていない方が多いと思います。社会変革とは、社会や人類のために、損得なしで人生を役立てることです。ベストグループでは、それが交流会活動です。交流会活動では、人類や社会のために、道徳や命や真理について一緒に学んでいます。

交流会活動を喜んで楽しんでさせて頂くと、気がつくと社会の役に立つ人間にならせて頂けるのです。ベストグループの交流会活動を通して、社会変革のお手伝いをさせて頂いているのです。人生はお金では買えません。この体を人類や社会のために役に立てるからこそ、素晴らしい人格にならせて頂けるのではないですか。

日本が道徳に満ちた国になることと命を大切にする国になることにより、真理の国になることを心から願い、お手伝いをさせていただくと、あなた自身が道徳に沿って生きる人間になるのです。あなた自身が一番、命の大切さが分かるようになるのです。そしてその結果、真理が分かるようになるのです。そして気がついたら、個人の人格が内面から変わっているのです(個人変革)。ベストグループの方は人格が変わる方が多いのです。

内面から人格が変わらないのは、見えない存在を信じていないからです。「私は信じています」と言う方がおられます。では、どうして今まで苦しい人生を歩んで来られたのですか。傍にいる方がどうして幸せにならないのですか。それは上辺だけで、見えない存在を信じていないからでしょう。私は見えない存在を信じることから、徹底して始めたのです。そして「人類や社会のお役に立てる人間になりたい」と思い、交流会活動を創らせて頂いたのです。

四十八歳からインドへ行くようになり、私の愛する偉大なる御方を日本人にご紹介したいと思い、自社のお金で講演会の会場を借りて、全国を講演して歩き回りました。相当の費用が掛かりました。しかし、「お金ではない」と思いました。一人から始めましたが、私の愛する偉大なる御方の御(お)力(ちから)で、気がついたら、五年目には日本中に交流会ができていました。

私は創業者ですが、利益を頂いていません。皆が幸せになるのが当たり前と思っています。私はお金のために人生を売りません。育ての母は「お金に心を売ったら終わりやで。覚えておくんやで」と教えてくれました。「命が全てやで。命があるから生きているんやで。命を尊ぶんやで。命がある間に人類の役に立つ人間になるんやで。困っている人がいたら、助け合って生きていくんやで」という言葉を覚えているから、会社を経営した時も、皆と助け合っていったのです。

私は一日中研修をしても、一円もお金を頂いていません。人生はお金ではないからです。私は喜んでお手伝いをさせて頂いています。私たちは人類や社会のために、無償で奉仕をさせて頂くからこそ、素晴らしい人格者にならせて頂けるのです。霊性変革、社会変革のお手伝いをするようになると、気がついたら個人の人格が根っこから変革、変容しているのです。これが個人変革です。

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